2020年8月28日:創立20周年を機に、ソラーズコンサルティング(本社所在地:ポーランド、ワルシャワ、代表取締役社長:ミハウ・トロヒムチュク、以下ソラーズ)は新たな戦略的取り組みを策定いたしました。今後、ビジネス・ITコンサルティング会社であるソラーズは、フランスと米国での活動を強化するとともに、デジタル・バンキング・ソリューションに注力していきます。そのための組織拡大の一環として、グダンスクに新たな拠点となるオフィスを開設し、さらなる成長を計画しています。
今から20年前の2000年8月30日、ミハウ・トロヒムチュクとマルチン・プルータはソラーズを設立し、保険会社と銀行のデジタルトランスフォーメーションにおいて重要な役割を果たしてきました。設立から20年、ソラーズはポーランド、ドイツ語圏の国々、英国、スカンジナビア、日本、フランス、その他多くの国において80の金融グループを支援し、現在は640名のビジネスおよびITの専門家を有しています。
フランスと米国の保険会社への支援強化
ソラーズは、米国とフランスでの活動を拡大・強化します。
マネージングパートナーのミハウ・トロヒムチュクは、次のように述べています。「米国の保険会社はインフラをクラウドに移行しようとしており、ビジネスとITのサポートを強く求めています。現在弊社では、米国の保険会社2社とのプロジェクトが走っており、業界が直面している課題について深い理解を得ることができています。また、多くの企業がITインフラの最新化を計画しています。私たちは、市場がデジタル化に向けて次の一歩を踏み出すことを支援していきたいと考えています。」
同じくマネージングパートナーのマルチン・プルータは、フランス市場について次のようにコメントしています。「フランスの保険市場はデジタル化への野心を加速させようとしており、専門的なサポートに対する大きな需要があることを認識しています。弊社のグローバルな経験は、フランスの保険会社にも認められ、現在は2社からサポートのご依頼をいただいております。他の保険会社も競争に負けじと、積極的なデジタル化を仕掛けてくるものと確信しています。」
銀行セクターへの支援強化
ソラーズは過去20年間、保険業界を中心とした金融機関の支援を専門としてきました。ヨーロッパで最もデジタル化が進んだ銀行との豊富な経験を基に、ソラーズの新たな取り組みとして、デジタル・バンキングにも力を入れていきます。
「多くの銀行が、レガシーなITストラクチャーと決別するデジタルソリューションを求めています。複雑な課題に対して迅速なソリューションを提供してきた経験から、銀行業界には大きな可能性があると考えています。」とトロヒムチュクはコメントしています。
日本の保険業界に関して
新型コロナウイルスの流行によって世界的にも困難な年となった2020年、対面販売と人を中心としたオペレーションに依存してきた日本の保険会社は、未曾有の事態への対応に多くの労力を割いています。
弊社は、このような状況であっても日本の保険会社が、新たなテクノロジーを通じて革新的な商品・サービスを提供すること、またそれにより新たな顧客ニーズを発見することは可能だと確信しています。そのためには、まずレガシーシステムの高いコストと非効率性を削減し、業務の俊敏性を向上させていく必要があります。
この取り組みを実現するために、ソラーズは、金融機関のビジネスアドバイザリー、基幹システムの開発・保守、クラウドサービスを活用したカスタム・専用ソフトウェア開発、組織またはプロジェクトレベルでのDevOps運用の分野で、金融機関を支援していきます。
今こそ保険会社がビジネスモデルを再検討・再構築し、組織変革するチャンスであり、日本法人設立から2年が経過し、日本市場で様々な経験を積んできた弊社がそれをお手伝いできると考えています。
二人から始まった会社がグローバルプレーヤーへ
アジリティと市場や業界のニーズに適応する能力は、ソラーズのDNAの一部と言えます。トロヒムチュクとプルータが2000年8月30日にワルシャワで会社を登記したとき、彼らはマルチメディア企業、ITプロバイダー、通信会社、投資会社、ヘルスケアのスタートアップ企業のビジネスプロセス、運用モデル、ITロードマップ、IT戦略の変革について検討していました。
「2001年のITバブルの崩壊は、私たちにとっても大きな問題となっていました。オフィスとしていた私の個人的なアパートの一室で、仕事を取るために大変な労力をかけていました。その頃のプロジェクトの一つとして、ポーランドで最初のオンラインギャンブルアプリの一つを開発していたこともありました。」とプルータは振り返ります。
2004年、ソラーズにとって最初となる保険業界のプロジェクトが始まりました。2009年にデンマークの基幹システムプロバイダーであるTia Technology(本社所在地:デンマーク、ビールム、代表取締役社長:アンダース・S・ローゼンベック、以下ティア社)と協力関係を開始してからは、保険がソラーズにとっての焦点となりました。
「当初、マルチンと私はポーランドで価格比較サイトを立ち上げましたが、市場にとってこのビジネスは時期尚早なものだったため、断念することになりました。2009年にティア社と提携してからは、保険分野での取り組みを強化しました。その後、2011年には保険基幹システムプロバイダーのfadata(本社所在地:ドイツ、ミュンヘン、代表取締役社長:リセロッテ・ムンク、以下ファダタ社)、2012年にはGuidewire Software(本社所在地:アメリカ合衆国、カリフォルニア州サン・マテオ、代表取締役社長:マイク・ローゼンバウム、以下ガイドワイア社)と協力関係を結びました。」とトロヒムチュクは振り返ります。
2014年、ソラーズは保険販売を支援するオムニチャネル・プラットフォーム「RIFE」をリリースしました。RIFEは、金融機関が市場に迅速に対応するためのソリューションであり、そのローコードなアプローチと容易に導入出来る点が評価されています。RIFEという製品を開発したことで、弊社は保険会社や銀行を支援する完全なITサポートプロバイダーに、より一層近づくことができました。今ではデジタルチャネル、データ、クラウド、基幹システムの導入など幅広いサービスを提供するまでに成長しました。
国境を越えて経験を共有する
2人で始まったワルシャワの会社は、従業員が30人に達した2006年、海外展開する方針を固めました。ポーランド国外での最初のプロジェクトはルーマニアでした。それ以来、米国、ブラジル、ベネルクス、イタリア、ギリシャ、その他多くの国の企業を支援してきました。現在、ソラーズのプロジェクトの大半はドイツ、イギリス、日本、スカンジナビア、ポーランドのものです。
「真に国際的な企業になったことを誇りに思います。私たちが活動していない大陸をあげるとしたら、南極ぐらいでしょうか。」とトロヒムチュクはコメントしています。
「ワルシャワに住むスペイン、ポルトガル、フランスの人々がソラーズに入社した後、私たちは会社の言語を英語に切り替えました。今日、ソラーズでは19カ国からの専門家が共に働いています。」とプルータはコメントしています。
2020年8月初旬、ソラーズは90名の専門家を抱える新オフィスをポーランドのグダンスクに開設しました。同社のオフィスはポーランド国内では4カ所目、全世界では、ワルシャワ、ルブリン(2013年)、ケルン(2015年)、ポズナン(2017年)、東京(2018年)に続いて6カ所目となります。
「保険基幹システムに特化するだけでなく、金融業界全体の環境変化に対応できるコンサルタントとして、今後もデジタル化の分野で信頼されるパートナーであり続けます。より良いデジタルの未来に向けて、お客様の次なるチャレンジを手助けできることを楽しみにしています。」とプルータは強調します。