ソラーズ・コンサルティング株式会社(本社所在地:ポーランド、マネージングパートナー兼共同創業者:ミハウ・トロヒムチュク、以下ソラーズ)はこの度、北欧 インシュアテック市場における多様なイノベーションに焦点を当てた 「The Nordic Insurtech Report」を新たに発表しました。投資家の間でスタートアップ企業の経済的利益がより重視されるようになる中、北欧インシュアテック企業はそうした動きに対応すべく事業戦略を展開しています。
本レポートでは、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、デンマークのインシュアテック企業31社のビジネスモデルと技術革新分野に着目した分析を行っています。北欧諸国は、世界でも有数のデジタル先進国です。既存のデジタルインフラやデジタリゼーションに対する関心や需要が高く、テック企業にとってはビジネス展開がしやすい環境の下地が整っていると言えます。
ソラーズのリードコンサルタントで北欧事業担当のスワヴェック・グディクは次のように述べています。「北欧諸国は数々のデータ標準を既に導入しています。これは、特に保険業界が近代化を模索する中で、技術的な進歩を後押しする重要な要素の一つです。インシュアテックの波は、保険会社にデジタル・ギャップを痛感させることとなりました。そのギャップを埋めるべく、テック企業と既存企業とのパートナーシップが盛んになりつつあります。」
北欧インシュアテック企業は、バリューチェーンの様々な領域を扱っています。本レポートの調査対象企業のうち約3分の1は、自動車、住宅、財物保険を含む損害保険、約5分の1は生命保険や医療保険の領域へのサービスを提供しています。ビジネスモデルの分類を見ると、B2C、B2B、B2B2Cがほぼ均等の分布であることが特徴的です。北欧インシュアテックは、他市場でもトレンドになりつつあるように、ホワイトラベルの提供やエンベデッド・インシュアランス(以下、組込型保険)へも注力しています。
「既に銀行の領域で数多くの先行事例があるように、非金融事業者でも自社サービスに保険機能を組み込むことが可能となる組込型保険には、デジタルの発展に伴い今後どのような価値が創出されるのか大きな期待がかかっています。」とグディクはコメントします。
また、北欧インシュアテック企業の多くは、自国市場での経験を基に、北欧地域にとどまらない広範囲な海外進出に積極的であることが顕著です。本レポート対象のインシュアテック企業の海外進出先は、アジア、南北アメリカ、欧州29カ国に及びます。今後はより、スタートアップ企業の資金調達において、収益性や価値創造といった点が重視されるようになると予測されます。その流れに適応すべく、北欧のインシュアテック企業は、デジタル領域の専門知識と技術を活用し、既存企業あるいはインシュアテック企業間での戦略的パートナーシップモデルを促進していくものと期待されています。
ソラーズのマネージングパートナー兼共同創業者のマーチン・プル―タは、「インシュアテック市場が成熟し次の発展段階に入っている今、パートナーシップはますます重要な役割を果たすだろう。」と強調しています。
「The Nordic Insurtech Report」(原文・英語)はこちらからダウンロードできます。